桜大好きの日記

思った事を綴ります

大冒険7

5月4日 (水) 晴れ


8時30分起床。

昨夜は真夜中まで酒を呑んでいたので、寝る前にボーイズもオシッコをさせた事が功を奏して、ウィリアムに5時に起こされずこの時間までゆっくり寝かせてもらった。

朝御飯を食べて、活気が出てきた道の駅の周りをゆっくりお散歩。

見張り役のチャイと、本日のルートを地図を見ながら考える。

あれこれ迷うが、大体のルートを決めて10時30分に出発。

線路脇を走っていると厚保駅の看板が目に入ったが、通りすぎてしまったので慌ててUターンする。

無事到着。
あつ駅と読むらしいが、これも素晴らしい駅だ。

地元のボランティアの方が常駐していて、色々と説明をしてくれてお茶まで進めてくれる。
有りがたいことだ。

次は南大嶺駅をツマミ食い。

美祢の街のお洒落なブティックのウィンドウに写り込む、私のカッコいい愛車を眺めながら秋吉台を目指す。


12時30分
秋吉台へ到着。
初めて来たがとても素晴らしい景色で感動だ。

ボーイズも高原は得意なので楽しそう。

ライダーも沢山走っていて、本当にうらやましい。

皆さん気持ち良さそうだなぁ。


カッコいいスポーツカーは、コスモスポーツだ。


とても眺めがよい場所にパーキングが有ったのでひと休み。


時計を見ると12時30分をまわっているので、ここでお昼御飯にする。
一番隅の目立たない場所にマシンを停めて。



出来た。
こんな素晴らしい所でランチなんて、本当に贅沢だ。

ボーイズも綺麗な景色を観ながらお昼休み。

さぁ腹ごしらえも出来たし、出発するぞー

と意気込んでみたが幹線道路に出る信号機で、今回の旅で初めての渋滞らしい渋滞にはまる。
まあ時間にしたら恐らく15分もかかっていない渋滞だと思うが、やはり苦手だなぁ。


R262からR9で東へ進むと丁度よい所に長門峡と言う道の駅があった。

名前が素晴らしかったので寄ろうとすると、駐車場が満車で並んでいるのであっさりパス。

するとそのすぐはす向かいに長門峡駅の看板が有ったので、やったーと思いながら入ると誰もいない雰囲気の良い駅であったので休憩する。

長門峡道の駅
長門峡駅

100メートルも離れていなくて同じ駅と言う名前なのに片や人だらけで、もう片方は人っこ一人居ない。

どちらが良いとか悪いとかではなく、どちらも素晴らしい物で人の為になっているが、実に対照的な光景であった。


16時40分
津和野温泉 なごみの里の道の駅へ到着。

この道の駅も物凄い人だらけで、流石津和野温泉だ。
車中泊組が沢山おり、夕食を食べ始めている方達もいて皆さん楽しそうだ。

温泉が併設されているので、ここらでさっぱり風呂に入るとする。

端っこの日陰にマシンを停める。

ゆっくり温泉で汗を流したので本当はもうすぐにでも一杯やりたいのだがここはガマン。

ボーイズとお散歩して、もうしばらく走ることになると思うので先にご飯をあげる。

とにかく少しでも人が少ないところが好きなので、地図とにらめっこするとだいぶ先の山の中に道の駅があるが、感じからして空いていると思うから今夜はそこまで走ろう。


17時
また気を引き締めて出発し、R9を北上する。


しばらく走ると津和野駅の案内看板が出てきた。
あまり大きい駅は得意ではないが、せっかくだから寄ってみることにした。

17時20分
津和野駅到着するが、残念ながら駅舎が工事中であった。

ターミナル駅らしく賑やかだ。


さぁ、また小さな駅でも見ながらボチボチ行くかぁと出発し、線路沿いを走り出すと


自分の眼を疑った。

津和野駅のすぐ先に真っ黒くてでっかいSLが、本線に対して90度左を向いて止まっているではないか。

すぐに状況を把握する。
きっと転車台があると思った私は慌てて踏切を渡るとそこに有った。

まだ完全には理解していないが、デゴイチが何でここに要るのだろう。
転車台で向きを替えて機関庫へ入っているSL。

数人の人が写真を撮っているので、私もデゴイチの正面にまわってやっと理解した。

噂には聞いていたが、これがあのSL山口号だ。
時期的に定期運行していると聞いたことがある。

整備士の方がサービスで、ヘッドマークを近くまで持ってきてくれている。


機関室の上から出ている煙は、恐らく発電用蒸気タービンのアフタースチームだろう。

言葉がないね、ボーイズ。


やはりどんなに古くても、機械は動いていれば本当に生きているようでカッコいい。
油ぎった動輪の美しさにはゾクゾクする。



私は自称鉄であるが、いつも事前に色々と調査して旅に出ることは例外を除いてあまり無い。

まさかこの様に偶然現役の機関車に巡り会えるなんて、夢にも思わなかった。

と言うか私があまりにも、色々と知らなすぎるだけなんだろうけどね。

特に路線に関しては全くの素人だ。


もう少しSLを見ていたかったが17時50分、後ろ髪を引かれる思いで出発。

18時
青野山駅

これも素晴らしい駅だ。

駅前のさつきなのかツツジなのか花のことはよくわからないが、とてもキレイに咲いていた。

一風変わった日原駅
この駅はマニアらしき方が訪れていた。


青原駅を目指してR9から集落を走る旧道へ入ると、かわいいワンちゃんを2匹お散歩させている女性を追い越し、18時30分
青原駅到着。

階段を登りホームに向かう。


集落を見下ろす様な立地の駅で、眺めが良い。


出発しようとすると先ほどワンちゃんを連れた女性が、私の車のナンバーを見て声をかけてきた。

『どちらから来たのですか』

私が答えると、車内のボーイズを見つけてさらに近寄ってきた。

マスクをしていないその女性は眼の覚める様な美しい方で、とてもワンちゃんのお散歩をするような出で立ちではなく、まるでこれからデパートにでもお買い物に行くようなファッションでとにかく垢抜けている。

私にとってはあまりにも綺麗な方が屈託の無い笑顔で警戒心もなく、私の様な者に気さくに話し掛けて色々と聞いてくる来ることに少し戸惑い、何故かシドロモドロになっている自分がいた。

かわいいワンちゃん2匹もお洒落に洋服を着こなし、うちのボーイズとは何か違う。
きっとこの集落の資産家の奥様であろう。

私は一方的に見とれながらも、先ほどSLを見てビックリしたことや、九州の帰りでこの子たちと気ままに駅を見ながら旅をしていることをお話してお別れした。

しかし本当にビックリしたなぁと、ボーイズと顔を見合わせ出発した。

18時50分
石見横田駅到着。
これもなかなかの駅舎だ。




黄昏時の19時20分
本日最後の本俣賀駅へ到着。

するとほどなく列車が来た。
今日の締めくくりには最高の駅だ。


さぁ、あとは今夜の寝床へまっしぐらに走るだけだ。
買い出しは済ませてつまみも酒も沢山有るから頑張ろう。

地図を確認し、本俣賀駅からR191へ抜ける物凄い山道を見つけてショートカット。

どっぷりと日が暮れた20時10分
無事にサンエイト美都の道の駅に到着。


私の読み通りどころか、他に車が1台もいなくて私だけ。
今夜は静かにゆっくり寝られそうだ。


私は紙の地図が大好きだ。
紙の地図は見ているだけでその地形や風景、大まかな交通量などが手に取るように分かる。

勿論Googleマップの写真のほうがよりリアルにわかるのだが、古い人間なので紙の地図は片時も手放せない。

今回もツーリングマップルを3冊、関西版に中国四国版、それに九州版をそれぞれ持ってきて常に見ている。


ボーイズとゆっくりお散歩して、今夜も至福の時間の始まりだ。
なんと大好物の餃子を奮発

本当にゆっくり沢山一杯をやり、ボーイズを抱っこしてぐっすりおやすみ

大冒険6

5月3日 (火)  晴れ

相変わらず5時起床。
車で寝ると本当に正確に、ウィリアムに起こされる。

まずはお散歩

ホーム側から見た駅舎。
素晴らしい

パンと野菜ジュースで、ボーイズも一緒に朝御飯。


キレイにひげを剃り、寝床を片付ける。



うさんくさいオヤジが更にこんな貧乏臭い旅をしているので、せめて着るものは普段着だが少しでもお洒落をし、髪に櫛を入れて清潔感を出す様いつも心がけている。


万が一女性とお話をする機会があれば、その方に不快な思いだけはさせたくない。

服やズボンも沢山持ってきた。
車での旅は荷物がいくらでも積めるのでそういう面では助かるが、これが単車での長旅だとそうは行かないが出来るだけ清潔感を意識している。
まぁ、それがライダーと言うものだ。


こんな寝床でも私にとっては最高のベッドで、色々と工夫してあるのでとても寝心地がいい。

しかし妻や息子に、駅のベンチやコンクリートの上でも平気で寝ているから、人間業では無いといつもからかわれるが、そうなのかなぁ?
山の中ならちゃんとテント張るけど。


食事が終わると何やらもようしてきた。
久しぶりのぼっとんトイレだが綺麗に清掃され、これがなかなか気持ちも良くこの駅舎にはピッタリだ。


5時40分 
犬を連れた方が来ておもむろに倉庫からレーキみたいな道具を取り出し、ホームに上がり砂利をキレイにかき出し例の筋をつけだした。

なるほど、この方がやっているのか。

私は一晩お世話になったお礼を込めて、
『おはようございます、そうやってスジをつけているんですね』
と挨拶した。

その方によると枯山水の駅として有名らしく、ほとんど毎朝来てやっているらしい。

運休なのにこの様な事を続けているとは、なんと素晴らしい事だろう。

その方はこの駅のスイッチバックの構造や、この先には大畑駅と言うループのスイッチバックの駅があるとか、私にとってはヨダレが止まらない情報をたくさん教えてくださり、またよく白馬にスキーに来ていたらしくお話が尽きなかった。

私が真剣な顔をして聞いていると、
『あっそうだ』
と言ってホームから降りてきて名刺と一緒にカードみたいなものを渡されまたお仕事に戻った。

名刺を拝見すると、なんとまぁ凄い肩書きでビックリ。
ホームにいる方が名誉駅長さん

中には特別入場券が入っていた。

とても感激して見ているとしばらくして整備が終わったらしく、記念に2人で写真を撮らせて頂き、ワンちゃんと一緒に帰っていった。

本当にありがとうございました。


さぁ、そんな素晴らしい情報を頂いたらもう大畑駅へ行くしかないでしょう。

ボーイズをマシンに乗せて早速出発する。
ありがとう真幸駅


凄いループ橋を通り越し、細い田舎道をどんどん進み、少し道に迷いながらも7時15分
大畑駅に到着。
なかなかの駅舎だ

すでに埼玉のご夫婦のライダーが来ており、写真を沢山撮っていたのでお話を伺うとこの駅は駅舎に名刺を張る事が有名で、数年前に張った自分の名刺を探しに来たらしい。

なるほど、凄い事になっているな。

とにかくここもスイッチバックの駅なので、ボーイズと突き当たりまで歩いてみるがこの駅も運休なので、線路がしっかりさびている。

素敵な給水塔まであるではないか

ゆっくり散策していると、ステーションワゴンに乗ったご夫婦が降りてきて楽しそうに写真を撮っている。

ボーイズを見つけると
『こんな時期ですが、ワンちゃんに触ってもいいですか』
と奥さんに聞かれたので

私は
『勿論です、たくさん可愛がってあげて下さい』
と逆にお願いするとボーイズをなでまくりながらお話を始めた。
本当に好きなんだなぁ。

私と同じ位の年齢のその奥さんは宮城から来たらしく、出身は秋田だとか色々と身の上話しを始めた。

勿論、いつも私からは人様の事を聞くことはないが、私にはよくその様なことを話しだす方は意外と少なくない。

なかなか話が止まらないので私が『秋田の方でしたか。どおりで色が白くてとてもお綺麗な方だと思いました』
と言うと

『いやだぁもう、それじゃあマスク外せないじゃん』と一気に赤面して照れていた。

そこへ偵察を終えた旦那さんが迎えに来てくれ、私もボーイズも解放された。

でも宮城の奥さん、
本当に綺麗な方でしたよ。


1時間ほど大畑駅を散策し、名誉駅長さんに教えて頂いた矢岳駅へ向かう。

真幸駅へ戻る方角へ狭い山道をどんどん走り、9時に矢岳駅へ到着。

これも文句なく最高の駅舎だ。

地元の女性2人が駅舎を綺麗にお掃除しているので、ご挨拶をする。

階段の下から見ると更に素敵だ。

お天気も最高

この駅も運休だがこの周りの集落は本当に山深い所にあり、鉄道が不通であると一本の山道しかないので、早く復旧することを陰ながら祈りたい。

しかしそんな矢岳駅だが、SLが保存してありビックリした。
しかもデゴイチ


少し朽ちてはいるが、やはりSLはカッコいい

この駅も民家が離れており、余りの山の中なので人気もなく是非とも寝てみたい駅だ。
また機会があれば訪ねてみよう。

後ろ髪を引かれる思いで矢岳駅を後にするが、私の変な思い込みで山の中を走り、また朝の真幸駅の近くまで戻ってしまった。
まぁ、そんな事は珍しくないしこれもまた人生かなぁと、強がりを言ってみた。

さて、これからの予定をどうするか悩むところだが、とりあえず阿蘇へと舵を切り人吉のスタンドで給油し、その横にあるコンビニで今夜の買い出しとのり弁で腹ごしらえ。

このコンビニのレジの女性が、サービス業のお手本のような対応でとても感心した。

今回の旅は今までとても快適な気温で過ごしやすかったが、ここら辺からだいぶ暑くなってきてボーイズもハーハー言い出した。


五木という村に向かうが素晴らしく走りやすい道で、ライダーが沢山走っておりとても楽しそうだった。


12時30分
五木の道の駅で休憩。
大好物のどら焼きでひと休み。
国道ステッカーもゲットした。

あとはひたすら走り、16時南阿蘇に到着

素晴らしい

阿蘇はまだ3度目だが、是非また訪れたい。

阿蘇の景色を存分に楽しみ、18時30分に湯布院の道の駅にたどり着いた。

流石に湯布院だけあって駐車場はほぼ満車で、そのほとんどが車中泊みたいな感じだ。


もう時間も遅いのでボーイズに晩御飯をあげてから、ゆっくりお散歩をしてあげる。


さて、これからどうしたものかとボーイズと思案する。

九州をもっと隅々まで見てみたいがこのペースでは日にちが足りない。

これ以上北上しても街場が多くなり、私の見たいような駅や景色がほとんど無いので明日は本州に渡りたい。

しかしこの道の駅では寝ないが、ここら辺で今から寝ると明日の昼には余裕では関門トンネルにたどり着くが、トンネルの入口は恐らく大渋滞であるのは間違いない。


これから夜通し走り遅くにトンネルを抜ければその手前の街場や、トンネルゲートもきっと空いているはず。



田舎者の私はとにかく都会の道や高速道路が苦手で、片側二車線の道路はもう怖くて仕方ない。

三車線や四車線なんてのはもう、両手のひらを天に向け首を振りオーマイガー。

そこへ持ってきて渋滞ときたら、泣きっ面にハチだ。

急いでいて時間を詰める時は仕方なくその様な道を走るが、楽しい旅には私には向かない。

作戦は決まった。

どんなに遅くなろうとも、今夜中に本州に渡ろう。


疲れているボーイズをまとめて抱っこして頬擦りしてチューしてから、
『ごめんな、もう少し付き合ってもらうから頑張れよ』

ボーイズはいつもの様にスタンバイ。


そうと決まれば腹をくくりチョコを一切れ食べて気合いを入れて、19時に湯布院を発つ。


山の中の裏道を抜けて、R10をひたすら北上する。
流石ふた桁ナンバーの国道だけあって交通量も多い。

この道を宮崎へ向かう時は、明確な目的が有ったので淡々と走ったが、今は無になってトンネル迄の距離を削って行くだけだ。


二車線の道ではチンタラ走っている遠い異国のナンバーを付けた私の変な軽自動車は、地元のクルマにバンバン抜かれていく。

22時21分
湯布院からノンストップで走り切り、
ここまで予想通り渋滞もなく、関門トンネル入口へ無事到着した。

ここまでくればこっちのものだ。
ゲートの手前でマシンを停めて今夜の寝場所を地図で探してみる。

するとここから約30キロメートルの所にきくがわと言う道の駅がある。
その位の距離なら楽勝の射程距離だ。

よし今夜はそこに泊まろう。


ゲートで110円の通行料金を払い、突入する。

途端に胸が苦しくなり、
会えなかった息子を思い出して、とても感傷的になってしまい
『さよなら九州、頑張れよ息子』
とつぶやいて片手をあげた。


ボーイズは後ろでぐっすり寝ている。
それからは更に無心になり、珍しくナビをセットしてセクシーボイスのおばちゃんの言うとおりに走り、無事きくがわの道の駅に到着していつものように駐車場の一番隅へマシンを止める。


本当に頑張ったボーイズをお散歩させて、ゆっくり一杯をいっぱいやる。


ここへの到着時刻がわからない。

このブログを書いていて気が付いたが、湯布院から1枚も写真を撮っていなかった。

トンネルや寝場所、一杯やっている大事な写真も無い。
なので到着時刻もわからないが、恐らく23時30分頃の到着と思われる。


センチメンタルになっていたのだろう。
歯磨きをして日付がとっくに変わった頃、ボーイズを抱っこしてぐっすりと眠りについた。

大冒険5

5月2日 (月) 晴れ

6時起床
息子のベッドのお陰で、スリーボーイズでゆっくり寝られた。

キレイにひげを剃り、
朝御飯をパンと野菜ジュースで簡単に済ませ、昨夜食べたゴミをマシンの荷台のゴミ箱に片付ける。


荷物をマシンに積み込み、ボーイズも外で朝御飯。


閑静な住宅街をゆっくりお散歩。


息子が居ればもう1泊して一緒に酒でも呑むが、名残惜しいけれど今回はここでアパートとお別れだ。

8時に出発。
空港のパーキングでケージにボーイズを入れて、息子の車に乗り換えいざ出陣だ。
ワシントニアパーム並木を突き進む。

8時45分
宮崎軽自動車検査協会に到着。


まずは書類を数枚作成するのだが、この検査場は初めてだと伝えたら本当に優しく丁寧に、おじさんや若くて綺麗な女性や、私好みのイカした物凄く綺麗な私と同年代の女性やらが、入れ替わり立ち代わり教えて下さった。

しかし少し言葉が解らない所があり戸惑ったが、そこはにこやかに解った振りをして笑顔でお礼を言った。


9時に一連の手続きが終わり、私は10時30分からの第2ラウンドの予約だが、もうラインに並んで良いと言われたのでお言葉に甘えて並ぶ。
なんとおおらかなのだろうか、宮崎。

いよいよ私の検査の番が回ってきた。

検査官が後部座席のシートベルトを点検しようとすると、ケージに入ったボーイズを見てビックリしていた。
そうだよなぁ、普通は車検場に犬を連れてくるなんて前代未聞だよな。
指摘されればケージごと脇に下ろして受験しようと思ったが、おとがめ無しなのでそのまま続行。

やはり検査官に『この検査場は初めてなのでよろしくお願いします』と伝えると、綺麗な若い女性の検査官が付いて下さった。
いいぞぉー宮崎

心配だったライトの光軸検査も無事クリアし、最後リフトアップして下回りの検査もクリアしてあっさり合格して、新しいステッカーをもらう。

頑張ったボーイズに水を飲ませてステッカーをフロントガラスに張る。


10時ちょうどに全てが完了する。
本来10時30分からの第2ラウンドで、終了はお昼頃になると思っていたので、嬉しい誤算だ。


空港のパーキングに息子の車を返し、愛車に乗り換え出発する。
次の車検は息子が大学院を卒業しているはずなので、九州に車検を取りに来ることもないであろう。


ワシントニアパーム並木を南下し、青島駅へ向かう。


11時30分
青島駅の西口の駐車場へ到着。
人気の少ない、広くて綺麗な駐車場だ。

少し早いがここでゆっくりお昼ご飯にする。

大好物のお蕎麦

今回の旅の最大の目的を達成して、さぁ、これからの残り6日間は自由気ままに楽しめる。

張りつめていた気持ちが一気にゆるみ、スリーボーイズで少しまったりしながら、全くノープランのこれからの予定を地図を眺めながら考える。
こんな時間が大好きだ。


ボーイズを連れての旅は、めんどくさくてウンチだオシッコだの色々と大変だけど、この顔を見ているだけで癒され、本当に連れてきて良かったと思う。
思い出を沢山つくろうね

見たこと無いものが落ちていたので、近寄ってみるとワシントニアパームの皮?だと思うけど本当に私には珍しく、持って帰ろうかと思った程だ。


跨線橋を渡り

青島駅東口へ

いい感じの駅だ。
しっかり鉄分補給をしよう。


さぁ気持ちも新たに、旅の第2ステージの始まりだ。

青島を見に行くが、物凄い人であっさり通過。
切ない思い出の地だが、またいつか来る日があるだろう。


舵を西へ切り、山之口の道の駅で休憩。

ステッカーゲット

北永野田駅へ、迷いながらも到着

すると特急らしき黒くてカッコいい車両が通過する。
本当にラッキーだ。

そこから北へ舵を切ろうとすると目の前に何やらでっかい山が見えてきたが、方角からしてあれは桜島だろう。
懐かしい。

地図をみながらめぼしい駅を片っ端から訪れる。
表木山駅

なんとシビレる駅だろうか

猫が線路の上を歩いている。

駅を散策
かわいいお尻だね

するとものの10分もしないうちに、キハ40がやってきた。
ラッキー

するとあろうことか、なんと入れ換えで反対からもキハ40が。

私は駅に着いても時刻表はほとんど見なくて、ただ駅を見るのがすきなのだが、この様な1日に何本もないダイヤの駅で、偶然に列車に巡り会えるなんて、いつも思うけど本当に運がいいと思うしかない。

運転士さんに頭を下げたら、笑顔で手を振って下さった。
お仕事お疲れ様です。

もう時間も遅く16時40分なので、早めにボーイズに晩御飯をあげてから出発。

線路づたいの田舎道をゆっくり進む。
こんな景色が大好き

線路脇の田んぼにおばあさんが休んでいる。

おやっ?
よく見たらかかしさんだ。
いい景色だ。
列車から見たら楽しいなあ

タヌキさんが私の前を一生懸命走っている。

中福良駅
これもたまらない

次は嘉例川駅だ。
なにやら人が沢山おり、どうやら有名な駅らしい。
素晴らしい駅舎で、皆さん写真を沢山撮っていた。


とにかく人が入れ替わり立ち代わり来て、隣の駅までは誰もいなかったのに、不思議な光景なので早々に出発する。
事前に下調べをせずに、ただ地図を見て線路をたどる旅だから、こんな事もあるんだな。
ある意味ラッキーだ。

地図を良く見ると、スイッチバックの駅を発見した。
これは是非とも行かなくてはと思いマシンを飛ばし、

18時40分
真幸駅へ到着。

周りに民家もなく、山の中の誰もいないカッコいい駅舎だ。

先程の嘉例川駅みたく、素晴らしい駅舎だが誰もいない

散策しまくる。


ホームには珍しく、日本庭園にあるような砂と言うか砂利というかが、キレイに筋が出来ている。
不思議なホームだが、これは踏んで良いものか?



どうやらこの区間は昨年の豪雨災害で、運休になっているらしい。
早く復旧するといいなぁ

しかし待てよ、何かあるぞ。


するとレンタカーに乗ってきた私よりもずっと若いご夫婦が降りてきて、あわただしく駅でスタンプを押し、散策を始めた。

そしてご主人と仲良く鐘を鳴らして、記念写真を撮っているので聞いてみた。


『この駅は有名なんですか』

綺麗な奥さん
『私もよくわからないんですが、ガイドブックに載ってあるので来ました』

色々と説明してくれて、近くの温泉まで教えてくれた。
どうやら真幸駅は、真に幸せになれると言うことで有名な駅らしい。


そして愛知県から飛行機で来たらしいが、私のマシンのナンバーを見てビックリしていた。

私はお隣さんですねと答え
さらに犬を連れていて、野宿しながら下道ばかりを走っていると言ったら、腰を抜かしそうになっていた。

愛嬌のある素敵な奥さんだったが、予定が詰まっているのかあわただしく車に乗って去っていった。

山の中の近くに民家もない、素晴らしい駅ときたらもう、そこで寝るのは自然な成り行きだ。

災害で運休しているので、最終列車を見られないのが心苦しいが、
黄昏時の19時に寝床を作り、ひっそりと宴会を始める。



山の中の周りに誰もいない駅
もう最高の瞬間だ。
今夜は車検の合格祝いで、しっかりお酒をやっつける。

明日からの予定など、明日に考えればいいさ。
ボーイズと気ままに行き当たりバッ旅だから
ぐっすりおやすみ

大冒険4

5月1日 (日)  晴れ

6時起床
珍しく夜中にウィリアムにオシッコで起こされたので、今朝は6時まで寝かせてくれた。

一昨日に舞鶴で買っておいた、大好物のカレーパンで朝御飯。
ボーイズも一緒に朝御飯をあげる。

駐車場に停まっていた、カッコいいクルマ達。
話をお聞きしたら、これから皆で悪い道に走りに行くそうだ。

だいぶ疲れも取れたボーイズ。
さぁ、出発するぞー

9時40分
宮崎駅に到着し記念写真。
都会だなあ。

そして10時に宮崎ブーゲンビリア空港へ到着。
私の街からここまでの走行距離は、1,300kmを少し越えた。

記念写真を撮って、一旦空港の横の田んぼに行って休憩。

流石の私もここにたどり着いて、少し気が抜けてしまった。




ひと月ほど前妻に、5月の末に車検が切れる九州の大学に通う息子のクルマの件で相談する。


『息子のクルマの車検何処で取らせる? むこうの安いところ探すか?』


『どうせ黄金週間に何処か長旅に行くつもりなんでしょ、それなら遊びに行くついでに車検取ってきたら?』



『なるほどぉー、確かにそれならば一石二鳥だな』

早速九州の往復の距離から燃費計算し、ガソリン代を割り出すと三万円を欠ける位で行って帰ってこられる。

高速道路を含む有料道路は一切使わず、どうしても必要な関門トンネル以外を使わなければお金はかからない。


食費は家に居ようが何処にいようが、かかるから関係ないので1食500円で計算し、朝と昼飯を節約すればその分夜は豪華に出来る。

それに車検の法廷費用等があればオッケーだ。

格安車検の業者でも法廷費用プラス2万円くらいするので、私が遊びのついでなら本当に安く済む事になる。

その気になってきている私を見た妻が、
『勿論いーたん達も連れていくんだよねー』


どうやら誰にも邪魔されず一人でゆっくりして、友達の家にも泊まりに行って楽しみたいらしい。


ボーイズと男同士の珍道中なら、望むところだ。
たまには妻も息抜きしなきゃな




少し休んで元気も出たので、空港のパーキングから息子のクルマに乗り換える。




息子はこの休みに羽田へ飛び、東京の彼女の家に泊まりに行って留守なので、その間に車検を取ってしまおうというミッションだ。

自分で奨学金を借りまくり、バイトを掛け持ちして生活費を稼いでいるのだから、たまには彼女とゆっくりしたいのだろう。

親としてはこのくらいの事しか出来ないし、お陰でこんな楽しい旅が出来るのだから、逆に感謝しなくちゃな。

陸運局軽自動車検査協会はお役所なので、カレンダー通りの営業だから5月2日か、6日しか車検を取れないので、2日に予約を取った。


ガソリンを満タンにして、コイン洗車場で一通りの点検整備をする。
一応それなりに整備出来る工具類は持ってきたが、3月に帰省した時におおむねの整備はしてあるので今回は簡単だ。
しっかり洗車して完了。

応援してくれるボーイズ


14時
全て完了し、初めての宮崎軽自動車検査協会を偵察。
一旦空港のパーキングに車を戻して愛車に乗り換え、空港横の病院のパーキングでひと休み。


息子のアパートへ到着。

荷物を部屋へ運びボーイズとゆっくりお散歩

こちらはもう田植えも終わり、少し稲が成長している。

スーパーに買い出しに行き、まずはシャワーを浴びる

このアパートはペットが飼えるので、洗面所の扉にはワンちゃんやネコちゃんの出入り口がある。


17時
そして至福の時間だ。
今日は昼御飯食べなかったので、とてもお腹がすいた。


ボーイズも晩御飯

すると安心したらしく、私のシュラフの上で仲良く寝てる。
ここまでよく頑張ったな
お疲れ様


私は一人ゆっくり夜遅くまで呑み、明日のアウェイの検査場での車検が合格するかドキドキしながら、寝ているボーイズを抱っこして息子のベッドでぐっすりおやすみ

大冒険3

4月30日 (土) 曇りのち晴れ

5時起床
ボーイズに起こされ、お散歩してトイレをさせてから水とご飯をあげる。

そして私は昨日舞鶴で買った、海軍カレーパンを頂く。
カレーパンは大好物だ。


あとはひたすら西へ向かい、とにかく走るだけだ。


走り続けると、流石にボーイズが『オシッコー』と騒ぎ出したので路肩に寄せて休憩。

するとチャイがウンチ。

芸術だな

綺麗に片付けて、荷台のゴミ箱へ捨てて出発。


休憩がてら本州最西端の梅ヶ峠駅へ寄る。
この駅は以前気が付かなくて通り過ぎてしまったので、どうしても訪れたかった。
シンプルだがなかなか味のある駅だ。

鉄分補給をしっかりして休憩も出来たので、ひたすら西へ走りやっとたどり着いた関門トンネル
今回の旅で初めての有料道路だ。
軽自動車は110円で安い。

突入

犬生初の海底トンネルで、しっかり見張りをするチャイ。


九州へ上陸し脇道へ入りトイレをさせて、コンビニでお弁当を買ってお昼ご飯。


16時40分
やっと別府まで来たので、とりあえず休憩するために海岸へ


頑張って出発。
別府タワーがカッコいい

R10を南下しR326から、ヘキサナンバー39を繋いでまたR10へ戻り、周りは暗くて本当にこんなところに駅があるのかと思うほど山の中を走る。



そして20時に宗太郎駅へ到着した。

本来ならば今日中に宮崎に着くはずであったが、ここで力尽きたので今夜はここで泊まろうと思う。

静かでいい駅だ。

しかし駅前の民家には住んでる方がいらっしゃるようだ。
私みたいな得たいの知れないオッサンが寝ていて通報でもされたら困るので、疲れているが残念ながらここで寝るのは諦めよう

ボーイズも疲れきっているが、もう少し頑張ってくれよと、声をかけてあげる。


地図を見るとこの先少し行ったところに道の駅がある。
そこまで頑張ろう。

20時50分
北川はゆまの道の駅に無事、たどり着いた。


お散歩させて、至福の時間だ。
流石に私も、ここまでずっと走り続けて多少疲労が溜まったようだ。
ゆっくりやろう。
ボーイズは完全に眠ってしまった。


ゆっくり一杯をいっぱいやって、ぐっすりおやすみ

大冒険2

4月29日 (金) 曇り

6時起床

ボーイズをゆっくりお散歩させて、朝御飯をあげる。


私も寝床の片付けをして、パンを食べて8時30分出発。


チャイに琵琶湖を見せてあげる
ウィリアムは2回目だね。

R303からR27で小浜の海が見える頃には、雨が強く降ってきた。


舞鶴手前の松尾寺駅で鉄分補給がてら休憩。
この駅も2回目だが、なかなか素晴らしい駅だ。


だいぶお疲れのチャイ

舞鶴で給油。
このスタンドも3回目だ。

赤レンガを見ながら

船の事は良くわからないが、軍艦の艦橋が見える。

R175を順調に進んでいるとウィリアムが『とうちゃんオシッコぉ』と言うので鉄道のガード下を探して少しゆっくりする。

ここなら雨がしのげるね。

コンビニで半額の北海道の豚丼を頂く。
何を食べても美味しいな。


そしてコンビニの手前で見つけた、旧線のトンネルでボーイズをたくさん遊ばせてあげる。
楽しそう



カッコいい特急

雨の中、道の駅でトイレ休憩。


海の様に荒れている宍道湖を眺めながら、とにかくひたすら距離を稼ぐ。


山陰道の無料区間を全て使い、パーキングで休憩。


雨も止んだ21時15分
今夜の宿のキララ多伎の道の駅に到着した。
この駅もやはり5年前、お世話になったところだ。

ボーイズを散歩させてから、ゆっくりと至福の時間。

テーブルの電気つけてみた。
ちょっと変かなぁ

そんな楽しい時間も終わり、明日も早いので歯磨きして車にもどると、何やら怪しげなクルマが私のマシンの後ろにピッタリと着け、7人位の兄ちゃん達が私のマシンを取り囲み、チャイはビビって泣いている。


私が『どうかしたか?』と詰め寄ると兄ちゃん達はビックリして蜘蛛の子を散らしたようにはクルマから離れた。


するとその内の2人の女の子が、『ワンちゃんいるんですね、見せて下さい』と言ってきたのでたくさん触らせてあげたらとても喜んでくれた。

兄ちゃん達に
『良いクルマ乗ってんなぁ、レクサスか?』とジャブをくれると、『違うっす、マークXっす』とたわむれてきて、
『おじちゃんもクルマ好きっすか』
と聞いて来たが、これ以上付き合っても仕方ないので、テキトーにあしらっておいた。

私の旅のスタイルを皆とても驚いていて、一緒に写真撮らせて下さいと来たもんだ。
なかなか愉快な仲間達だったので、私もヤツらの写真を記念に撮らせてもらった。
これも良い思い出だ。

さぁ、明日も早いのでおやすみ

大冒険

4月28日 (木)  曇り

仕事を定時で終え、諸々の書類の整理をしてから旅の積み込みをする。

シャワーを浴びて、忘れ物が無いかしっかり確認してボーイズを乗せて20時に出発。

トラックの波にもまれながら、瑞浪まで一気に走り給油。
このスタンドは5年前の黄金週間に、単車で九州に行くときによったけど、あの時は本当に寒かったなぁ。


多治見からR21で岐阜を越え、木ノ本の手前までノンストップで走り、お気に入りの道の駅に翌 29日 (金)の1時40分着

ボーイズをお散歩させて、至福の時間
ボーイズは疲れて、ウィリアムはイビキかいて寝ている。
かわいいな

ビールとワインを少しやっつけて、丁度良い気温のなか、ぐっすりおやすみ。